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日曜日企画 エッセイ

【日曜日企画】心と身体がよろこぶ暮らし

第1シリーズ「四季を楽しむ健康歳時記」

第2話 暦に学ぶ健康習慣

― 季節が変われば、暮らしも少し変えてみる ―

こんにちは。「トーチ」です。

カレンダーをめくると、いつの間にか新しい月になっています。

毎日を忙しく過ごしていると、月が変わったことに気づいても、季節の変化まで意識することは少ないかもしれません。

「もうこんな季節になったのか」

そう思った次の瞬間には、また仕事や家事に追われる。

そんな毎日を過ごしている方も多いのではないでしょうか。

けれど、日本には昔から、季節の移り変わりを感じながら暮らすための「暦」というものがありました。

立春。

立夏。

立秋。

立冬。

二十四節気。

七十二候。

昔の人々は、季節の変化を細やかに感じ取りながら、食べるものや過ごし方を少しずつ変えていたのです。

現代の私たちは、エアコンや冷蔵庫のおかげで、一年を通してある程度快適に暮らせるようになりました。

それはとても便利なことです。

一方で、季節の変化に合わせて暮らし方を変える機会は、昔より少なくなっているのかもしれません。

だからこそ今日は、昔の人が大切にしてきた「暦」に目を向けながら、

「季節に合わせて暮らすことは、健康的な毎日につながるのではないか」

ということを、一緒に考えてみたいと思います。


暦は「日にちを数えるもの」だけではなかった

私たちが普段使っているカレンダーは、仕事の予定や学校の行事を確認するために使います。

しかし、昔の暦には、それだけではない役割がありました。

農作業の時期を知る。

種をまく。

作物を収穫する。

衣替えをする。

冬支度を始める。

旬のものを食べる。

つまり暦は、

「これから季節がどう変わっていくのか」

を知るための、暮らしの道しるべでもあったのです。

春になれば春の準備をする。

夏になれば暑さに備える。

秋になれば実りを楽しむ。

冬になれば身体をいたわる。

季節が変わるたびに、暮らしも少しずつ変わる。

そんな自然なリズムが、昔の生活にはありました。


二十四節気に見る、日本人の季節感

日本には「二十四節気」という、1年を24の季節に分けて考える暦があります。

立春、雨水、啓蟄、春分。

立夏、小満、芒種、夏至。

立秋、処暑、白露、秋分。

立冬、小雪、大雪、冬至。

名前を見ているだけでも、季節の空気が伝わってきます。

「啓蟄」という言葉には、冬ごもりしていた生き物が動き始める様子が感じられます。

「白露」には、朝晩の空気が少しずつ冷えていく秋の気配があります。

「冬至」と聞けば、一年で最も夜が長い日を思い浮かべ、ゆず湯やかぼちゃを連想する方もいるでしょう。

昔の人は、こうした季節の変化を言葉にし、暮らしの中に取り入れていました。

現代の私たちも、もう少しだけ季節を意識してみる。

それだけでも、毎日の暮らしが少し豊かになるのではないでしょうか。


「今日は何を食べよう」から「今は何を食べる季節だろう」へ

今は、一年中さまざまな食材が手に入ります。

便利になった一方で、「旬」という感覚は少し薄れてきたようにも感じます。

昔の人は、その季節に採れるものを食べていました。

春には山菜。

夏には夏野菜。

秋にはきのこや木の実。

冬には根菜や保存食。

旬の食材は、その季節ならではの味わいを楽しめるだけでなく、「その時期に何を食べるか」を考えるきっかけにもなります。

たとえば夏なら、みずみずしい野菜を楽しむ。

秋なら、きのこや芋、果物など、秋の実りを味わう。

冬なら、鍋や煮物など、温かい料理を食卓に取り入れる。

春になったら、山菜や新しい季節の野菜を楽しむ。

難しい栄養管理をしなくても、季節の食材を意識するだけで、食卓は自然と変化していきます。

健康を考えるとき、「何を食べるべきか」という正解を探すことも大切です。

でも、それだけではなく、

「今の季節を楽しむ」

という視点を持つことも、長く続けられる健康習慣の一つなのかもしれません。


季節に合わせて「無理をしない」

昔の暮らしを振り返ると、季節に合わせて生活のペースを変えていたことにも気づきます。

夏の暑い日中は無理をしない。

冬は早めに家に入り、温かくして過ごす。

春や秋には、気候の良い時間に外へ出る。

それは、自然に逆らわない暮らし方だったのだと思います。

現代では、季節に関係なく仕事や予定があります。

だから昔のようにすべてを変える必要はありません。

ただ、ほんの少しだけ季節に合わせることはできます。

暑い日は無理に頑張らない。

寒い日は身体を冷やさない。

疲れた日は早めに休む。

天気の良い日は少し外を歩いてみる。

これだけでも、身体への向き合い方は変わります。

健康習慣は、いつも「頑張ること」でなくてもいい。

むしろ、

「無理をしないことを覚える」

ことも、大切な健康習慣なのだと思います。


七十二候という、さらに細やかな季節

二十四節気よりさらに細かく、日本では「七十二候」という考え方もあります。

一年を72の短い季節に分け、それぞれに自然の変化を表す名前をつけたものです。

鳥が鳴き始める。

魚が動き始める。

草木が芽吹く。

雨が降る。

風が変わる。

そんな小さな変化を、一つひとつ言葉にしています。

今の私たちは、スマートフォンを見るだけで世界中の情報を知ることができます。

けれど、昔の人が見ていたのは、もっと身近な世界でした。

空の色。

風の匂い。

鳥の声。

木々の葉。

土の感触。

そうした小さな変化を感じながら、季節を知っていたのです。

私たちも、ときにはスマートフォンを置いて、窓の外を眺めてみる。

朝の空気を感じてみる。

夕方の風を感じてみる。

そんな時間を持つだけでも、忙しい毎日の中に小さな余白が生まれます。


健康とは、身体だけを整えることではない

健康という言葉を聞くと、食事や運動、睡眠を思い浮かべる人が多いと思います。

もちろん、それらは大切です。

でも、私たちが日々感じる「元気」には、それだけでは説明できない部分もあります。

気持ちが落ち着いている。

よく眠れた。

家族と楽しく食事ができた。

天気が良くて気分がいい。

好きな景色を見て、心がほっとした。

こうした小さな満足も、暮らしの質を支える大切な要素です。

だからこそ、季節を感じることは、身体だけでなく心にも良い時間なのではないでしょうか。

春になったら花を見る。

夏になったら夕涼みを楽しむ。

秋になったら紅葉を眺める。

冬になったら温かいお茶を飲む。

大きなことをしなくても構いません。

「今、この季節を感じている」

その時間があるだけで、毎日が少し豊かになります。


トーチが大切にしたい「季節のある暮らし」

トーチでは、自然の恵みを大切にした商品だけでなく、自然とともに暮らす楽しさも皆さまと共有したいと考えています。

私たちが地域を訪ねると、そこには必ず「その土地の季節」があります。

春の山菜。

夏の果物。

秋のきのこ。

冬の保存食。

土地によって、季節の楽しみ方も違います。

それは、日本という国が南北に長く、地域ごとに気候や風土が異なるからこそ生まれた文化でもあります。

だから、旅をすると面白いのです。

同じ日本でも、季節の感じ方が少しずつ違う。

食べるものも違う。

暮らし方も違う。

でも、その根底には、

「自然とともに暮らす」

という共通した知恵があります。

トーチは、そんな日本各地の暮らしや食文化を訪ねながら、皆さまにお伝えしていきたいと思っています。


今日から始める「暦の健康習慣」

難しいことをする必要はありません。

まずは、カレンダーを一度ゆっくり眺めてみてください。

そして、

「今はどんな季節なんだろう?」

と考えてみる。

それだけでも十分です。

さらに一つだけ、季節に合わせたことを始めてみるのもおすすめです。

春なら、少し遠回りをして花を見に行く。

夏なら、夕方に涼しい風を感じる。

秋なら、旬の食材を一つ食卓に取り入れる。

冬なら、温かい飲み物をゆっくり味わう。

「健康のためにやらなければならないこと」ではなく、

「季節を楽しむためにやってみること」

と考えると、無理なく続けやすくなります。

健康習慣は、長く続いてこそ意味があります。

だからこそ、楽しいこと。

心地よいこと。

自分に合っていること。

そんな小さな習慣を大切にしたいものです。


今週の「トーチの暮らしメモ」

① 朝、窓を開けて季節を感じる

空気の温度や風の匂いに意識を向けてみる。

② 旬のものを一つ食卓に取り入れる

野菜でも果物でも構いません。

③ 季節の景色を一つ見つける

花、空、雲、木々など、身近なもので十分です。

④ 季節に合わせて暮らし方を少し変える

暑い日は休む、寒い日は温める。

⑤ 一年の中で「楽しみにする季節」をつくる

自分なりの季節の楽しみを一つ決めてみる。

全部をやる必要はありません。

まずは、一つ。

今日からできる小さなことを始めてみてください。


おわりに

暦は、単に日付を教えてくれるものではありません。

そこには、

「季節が変わりますよ」

「そろそろ準備をしましょう」

「今の季節を楽しみましょう」

という、昔の人からの小さなメッセージが込められているように思います。

忙しい毎日を過ごしていると、季節はいつの間にか過ぎていきます。

でも、ほんの少し立ち止まって、

「今年の春は何を見ただろう」

「今年の夏は何を食べただろう」

「秋にはどこへ行こう」

そんなことを考えてみると、一年が少しだけ豊かに感じられるかもしれません。

健康とは、ただ長く生きることだけではなく、

その日、その季節、その時間を、自分らしく味わいながら暮らすこと。

トーチは、そんな「豊かな健康」を大切にしたいと思っています。

これからも日本各地を訪ねながら、季節の食べもの、地域の知恵、昔から受け継がれてきた暮らしの工夫を、皆さまと一緒に探していきます。

次回は、朝のほんの5分から始める小さな習慣。

「朝5分の散歩が変える一日」

をテーマにお届けします。

朝の空気を感じながら歩く時間が、なぜ一日の気分を変えるきっかけになるのか。

トーチなりの視点で、ゆっくりお話ししたいと思います。

次の日曜日も、どうぞお楽しみに。

トーチ――自然の恵みと、豊かな暮らしをあなたのもとへ。

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