【連載小説・第三話】
「免疫力を上げる」は危険?自然派が重視する“整える”という考え方
「免疫力を上げれば健康になる」は本当なのか
ここ数年、「免疫力」という言葉を見ない日はありません。
- 免疫ケア
- 免疫サポート
- 免疫強化
- 免疫革命
- 免疫活性
テレビCM、SNS、健康食品、サプリメント。
現代の健康市場では、「免疫を上げる」という表現が当たり前のように使われています。
しかし本来、免疫とは単純に“高ければ良い”ものではありません。
実際、近年では「免疫の過剰反応」や「慢性的炎症」が問題視されるケースも増えています。
だから今、自然派の世界では、
「上げる」ではなく「整える」
という考え方が見直されています。
第三話
「強すぎる健康志向が、逆に体を乱すこともある」
東京。
月曜朝。
高瀬修一は満員電車に揺られていた。
スマホには、また健康広告が流れてくる。
「免疫細胞を活性化!」
「防御力を最大化!」
「戦う体へ!」
最近は、健康商品まで“戦闘的”になった気がしていた。
高瀬は思った。
「人間の体って、そんなに単純なのか……?」
「免疫を上げる」は実は難しい
会社の昼休み。
同僚の佐伯が言った。
「最近さ、免疫系サプリ増えすぎじゃない?」
「やっぱり気になるんですか」
「いや、飲んでるよ。乳酸菌も、ビタミンも、亜鉛も」
佐伯は苦笑した。
「でもさ、増やせば増やすほど安心できなくなるんだよな」
その言葉に、高瀬は少し驚いた。
まるで自分と同じだったからだ。
免疫暴走とは何か
実は免疫は、「強いほど良い」という単純なものではありません。
本来の免疫は、
- 外敵から守る
- 必要以上に反応しない
- 回復後は静まる
という“バランス”が重要です。
しかし近年では、
- アレルギー
- 花粉症
- 自己免疫系の不調
- 慢性的炎症
など、「過剰反応」が関係すると考えられるケースも増えています。
つまり、
「刺激し続けること」が必ずしも良いとは限らない
ということです。
現代人は「戦闘モード」が続いている
その夜。
高瀬は深夜一時まで仕事をしていた。
帰宅後もスマホを見る。
SNS。
ニュース。
動画。
通知。
脳が止まらない。
ようやく布団に入っても、眠りは浅い。
翌朝。
疲れは残ったままだった。
ストレス社会と慢性的緊張
現代人の体は、常に刺激されています。
- 睡眠不足
- 情報過多
- 加工食品
- 強い味付け
- 長時間労働
- スマホ疲れ
つまり、体が“休めない”。
そこへさらに、
「もっと強く」
「もっと活性化」
「もっと刺激」
を足し続ければどうなるのか。
高瀬は少しずつ疑問を持ち始めていた。
山奥の霊芝農家へ
週末。
高瀬は再び長野へ向かった。
今回は父ではなく、霊芝農家・宮坂に会うためだった。
山の空気は静かだった。
都会と違い、“音が少ない”。
工房では、霊芝がゆっくり乾燥されていた。
機械音もほとんどない。
高瀬は思わず聞いた。
「もっと大量生産しないんですか?」
宮坂は笑った。
「急がせると、崩れるんですよ」
「霊芝が?」
「人間も」
自然界は「急がない」
宮坂は山を見ながら話した。
「昔の人は、“強くする”より、“乱れにくくする”を大事にしてたんです」
「乱れにくく……」
「だから和食も、薬草も、発酵も、“穏やか”なんですよ」
確かにそうだった。
昔ながらの食事は、刺激より継続が中心だった。
- 味噌
- 漬物
- 山菜
- 茶
- きのこ
- 粗食
どれも派手ではない。
しかし長く続いてきた。
養気霊芝が支持される理由
宮坂は乾燥中の霊芝を見せながら言った。
「霊芝は、“攻める健康”じゃないんです」
高瀬は黙って聞いた。
「毎日少しずつ整える」
「崩れにくくする」
「無理を続けられる体じゃなく、無理しすぎない体を目指す」
それが自然派の考え方だった。
自然派と非自然派の違い
現代型の健康商品は、非常に合理的です。
非自然派(機能集中型)
- 特定成分を強化
- 即効性重視
- 数値化しやすい
- 大量培養
- 効率的
一方、自然派素材には次の特徴があります。
自然派(全体調和型)
- 多成分が自然に存在
- 穏やかな継続性
- 長期視点
- 体全体を整える発想
- 昔ながらの利用
どちらにも役割はあります。
しかし現代人はすでに、
“刺激過多”
になっているケースも多いのです。
「休める体」が失われている
宮坂は囲炉裏に火を入れながら言った。
「最近の人は、“頑張れる体”は作ろうとする。でも、“休める体”を忘れてる」
高瀬は、その言葉に息を飲んだ。
確かに現代は、
- 効率
- 生産性
- 即効性
- パフォーマンス
ばかり求められる。
健康まで「戦闘力」になっていた。
自然免疫と“整える”という考え方
自然派の世界では、
「免疫を無理に上げる」
より、
「本来の状態へ戻す」
という考え方を重視します。
これは東洋的な発想でもあります。
昔から日本では、
- 巡り
- バランス
- 季節との調和
- 食養生
が大切にされてきました。
養気霊芝も、その延長線上にあります。
過去の“強すぎる健康”の歴史
歴史を振り返ると、人類は何度も「効率化」を追い求めてきました。
- 強すぎる薬
- 過剰な加工
- 極端な健康法
- 偏った栄養摂取
それらは一時的に流行しても、長く続かないことが多い。
なぜか。
人間の体が、機械ではないからです。
「自然に戻る」という選択
帰り道。
高瀬は山道を歩いていた。
風が冷たい。
だが不思議と、呼吸が深かった。
スマホ通知も鳴らない。
広告もない。
その静けさの中で、高瀬はようやく気づき始めていた。
「健康って、“足すこと”じゃなく、“減らすこと”も必要なんだな……」
まとめ|“免疫を上げる”より、“乱れにくくする”
現代は、「強化する健康」が主流です。
しかし本来、人間の体に必要なのは、
- 回復できること
- 休めること
- 続けられること
- 崩れにくいこと
なのかもしれません。
だから今、
- 自然発酵
- 和漢素材
- 薬草
- 霊芝
- 昔ながらの食生活
が再評価されています。
養気霊芝が支持される背景には、
「刺激で押し上げる健康」ではなく、
「自然に整えていく健康」
を求める人が増えていることがあるのかもしれません。

第四話予告
「なぜ昔の日本人は、今より疲れていなかったのか」
次回は、
- 戦後の食生活の変化
- 加工食品と現代疲労
- 昔の日本人の食習慣
- ミネラル不足と体調不良
- 霊芝農家に残る“山の知恵”
をテーマに続きます。
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