連載小説《気の森の記録》─失われた循環の謎─ [7/7] | トーチ

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連載小説《気の森の記録》─失われた循環の謎─ [7/7]

【七日目】最終章 気の森が目覚めるとき

数日後、灯は再び森を訪れた。
森の香りが、ほんの少しだけ戻っていた。
蒼が言った。
「森が応えてくれています。
循環が、ゆっくり戻ってきている」
灯は深く息を吸い、目を閉じた。
土の香り、木の香り、そして微かに漂う黒い森茸の香り。
それらが体の奥に染み込み、静かに整えていく。
灯は思った。
「自然の香りは、体の声を思い出させてくれる」
祖母の手帳を開くと、最後のページに小さな追記があった。

灯は手帳を閉じ、森を見渡した。
「おばあちゃん、私は続けるよ。
森と人の循環を、もう一度つなぐために」
風が吹き、森が静かに揺れた。
まるで、トーチの決意に応えるように。

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